🎭 山形の旬を舞台にした“一夜限りの食の劇場”
ディナーは他の宿泊客と一緒にカウンターを囲むスタイル。一斉スタートで進行する、まさに“劇場型”の食体験です。調理の様子や盛り付けが目前で繰り広げられ、ライブ感たっぷり。木を基調とした温かみのある内装に、控えめな照明と凛とした空気感が漂い、非日常に引き込まれます。プライバシーが必要な方は、隣接する個室を予約しておかないと、他のお客さん同士で顔が見えてしまうため要注意。

ちなみに、誕生日や記念日で利用される方も多く、食事の最後のデザートタイムでは、次々とお祝いが続き、会場全体で拍手が起こるという一体感のある雰囲気になります。たくさんの方に祝われたい方はカウンター席を、プライベート重視の方は個室を予約するのがおすすめです。ワインや日本酒のペアリングも用意されていて、お料理との相性を存分に楽しむことができます。
🍽️ お食事内容
スタート前の一品 かぼちゃ

高畠町 吉田さんのおかわかめと81の胡瓜
しゃきっとした食感と、すっきりとした青さが心地よい一皿。シンプルながら素材そのものの力強さが前に出ています。

高畠町 吉田さんの冬瓜
表面をキャラメリゼすることで、ほんのりした甘みと香ばしさが際立ち、冬瓜の瑞々しさとのコントラストが絶妙。透明感あるガラスの器に盛られ、涼やかさと上品さを兼ね備えた一皿でした。

たいよう農園の花ズッキーニ
器に咲いた緑の花のようなビジュアル。中には優しい甘みと柔らかい食感が詰まっていて、見た目も味わいも驚きに満ちた一品。


高橋鯉屋の鯉 / 高畠町 吉田さんの白瓜 / 明石農園のホワイトショコラ
山形らしさが凝縮された組み合わせ。淡白な白瓜、とうもろこしの濃厚な甘み、そして鯉の存在感が調和し、土地の恵みをそのまま感じさせます。

置賜の天然舞茸と木ノ子
豊かな香りが立ちのぼる一皿。噛むほどにじゅわっと広がる旨味が、まさに秋の森の恵みをそのまま閉じ込めたよう。

打ち立て蕎麦
チェックイン後に、瀧波の社長が行う蕎麦打ちショーで打ったお蕎麦が提供されます。ぬるぬる感あるお蕎麦をお塩だけていただくのもよし、また、料理長の蕎麦つゆは出汁の香りが高く、それだけでもいけちゃう感じでした。

三陸産 帆立と81の万願寺唐辛子・オクラ
帆立の甘みと、焼き目の香ばしさ。そこに唐辛子とオクラの瑞々しい青さが加わり、爽やかさと力強さのバランスが絶妙。

舟形マッシュルーム (二品)
ジューシーで肉厚なマッシュルームの旨味が口いっぱいに広がる。あえてシンプルな調理で、素材の魅力を存分に味わえます。


アオモリトドマツ
ほのかな森林の香りが漂う甘さ控えめの口直しソルベ。口に含むと森の空気を吸い込むような清涼感があり、食事の流れを一度リセットしてくれる存在。

米沢牛とかほく暮らしのイエロービーツ
肉の柔らかさと力強い旨味が際立つ米沢牛。鮮やかなビーツの甘酸っぱさがアクセントとなり、味の奥行きをぐっと広げています。


締めのご飯とそのお供
黒澤ファームの夢ごこち / 自家製味噌 / 高畠町 吉田さんの白茄子
流石の米所山形。炊き立ての甘い香り。白米がすすみます。食べきれなかったご飯は、塩握りにしていただき、お夜食用にお部屋に持ち帰ることができます。


大沼農園のぶどうたち
大沼農園のぶどうを主役に、みずみずしさを活かした和風仕立て。葛のような透明感ある食感と香ばしい粉が添えられ、ぶどうの酸味と甘さを一層引き立てています。そこにマスカルポーネチーズのまろやかさが重なり、和と洋が自然に溶け合う味わいに。とても印象深く、美味しかった一皿です。

🎀 感想
食後にはデザートやお祝いの拍手が続き、会場全体が温かな雰囲気に包まれます。劇場型なので最後に料理長からのご挨拶があるのですが、なぜか!? ここだけに限らずですが、結構こういうタイプの「ご挨拶」って、その場の空気をトーンダウンさせてしまう傾向、無いですか!? そう感じるのは私だけ!? 美味しく楽しく終わった食事なので、その気分のまま終わりたいんですけどね。お食事自体は、地元の生産者による旬の食材が一皿ごとに活かされ、季節を感じる特別なひとときを楽しめました。以前にいただいた瀧波のお料理と比較しても、格段に美味しくなっていて嬉しい驚きとなりました。ぜひまた戻ってきたいな。
🔔 次回記事の予告
次の記事では、瀧波の朝ごはんをレポします。ぜひご覧ください。