🌸 宿から宿へ、道の途中の小さな発見
花紫をチェックアウトした朝、
まだ空気には湯けむりの名残がふわりと漂っていました。
次の宿「望洋楼」までは、車でおよそ45分。すぐに到着してしまいます。
せっかくなら、この道のりそのものも旅の一部として楽しみたい。

そう思いながら地図を広げ、気になる場所に小さな印をいくつか。
お蕎麦を味わい、器に見とれ、海の風に吹かれて。
どこも立ち寄ったのはほんの短い時間でしたが、
ひとつひとつが旅にやわらかな色を添えてくれました。
目的地へと向かうまでの、何気ない寄り道の時間。
その“余白”こそが、旅の記憶を豊かにしてくれるのかもしれません。
🍜 ランチはお蕎麦でスタート:手打ちそば いし川(山代温泉・加賀市)

山代温泉の温泉通りに佇む「手打ちそば いし川」。
石川県・加賀エリアは、実はそば文化の根付いた地域。
県内では「白山麓そば」「加賀そば」など、地元産のそば粉を使った手打ちそばが伝統的に親しまれています。
このあたりも福井県境が近く、そば処が多いのはその影響によるものです。
私たちは前日もお蕎麦ランチをいただいたのに、今日もまたお蕎麦(笑)。
今回は「次のお宿までの道中で寄れるお店」として、このいし川さんを選びました。
手打ちでみずみずしいそばの写真に惹かれて決定。
入店してまず目を引いたのは、白いお蕎麦。
これは“そばの実の中心部だけを使った御前そば”で、上品でクセのない味わいが特徴とのこと。
注文したのは「天ざる」。
オーダーしてから届くまで少し時間がかかりますが、それも丁寧に作られている証拠。
隣席に先に届いた天ざるがとても大きな山盛りで、「もしや私にもあれが!?」と一瞬焦りましたが、
あちらは大盛りで、私のはちょうど良いサイズでした。

天ぷらは塩でいただきました。
特別な驚きはないものの、揚げたての香ばしさが蕎麦とよく合います。
肝心のお蕎麦はコシがしっかりしていて、滑らか。
香りが鼻に抜けるようなタイプではありませんが、
冷たく瑞々しい食感が心地よく、「手打ちの良さ」をしっかり感じられる一枚でした。


🏺 九谷焼窯元 須田菁華(すだせいか) ― 山代温泉が誇る芸術の静寂

お蕎麦をいただいた後に訪れたのは、山代温泉の総湯近くにある九谷焼窯元 須田菁華(すだせいか)。
この地域は九谷焼発祥の地として知られ、数多くの窯元が点在しています。
その中でも須田菁華は大正時代創業の老舗。伝統を守りながらも、現代の暮らしに溶け込むような上品なデザインで、国内外のコレクターにもファンが多いそうです。国内の名だたる和食の名店で使用されている器もありました。
以前、山代温泉を訪れた際にも立ち寄ったことがあり、
その時に「ここは別格」と感じたお店。その時は2点ほど購入し、今も愛用しています。
その記憶を頼りに、今回の旅でも再訪しました。
どの作品にも静かな気品が漂い、全部良すぎるので選ぶのが難しい。前回もそう感じましたが、今回もまた。
店内には整然と並ぶ美しい器の数々。
ガラス越しに射し込む光に照らされ、釉薬の艶やかさが一層際立ちます。
そしてガラスケースの前にも数々の器が展示されており、これがまた絵になる空間。









「ケースに入っていない作品は、少しお得に買えるのかしら?」
そんな淡い期待を胸に値札を確認しましたが――
いいえ、いいえ。やはり上等なお値段でした(笑)。
心惹かれる器があり、今回は一枚だけ購入。
写真撮影も快く許可してくださったマダムの優しい笑顔に癒やされながら、
再び訪れられたことを嬉しく思いました。
旅の途中でこうした美との出会いがあると、心がふっと整うような気がします。
また次の機会にも再訪したい大好きなお店です。


🌊 東尋坊 ― 自然の力と、明るい観光地として
次に向かったのは、福井県の名勝「東尋坊」。
その名を聞くと“少し怖い場所”という印象を持つ方も多いかもしれません。
私も長らくそう思っていました。

けれど実際に訪れてみると、そのイメージは見事に覆されます。
商店街のようにお土産屋や海鮮丼の店が並び、
明るく開放的な雰囲気。
聞こえてくるのは外国語ばかりで、観光客の多くは海外からの方々のようでした。

崖の上に立つと、見渡す限りの日本海。
打ち寄せる波が岩肌に砕け、白い飛沫を上げる光景はまさに迫力満点。
ただ、風が想像以上に強く、髪も服も一瞬で乱れるほど。
あまりの風に、長居はせず退散しました(笑)。


それでも――行ってみてよかった。
「怖い場所」ではなく、「自然の壮大さを体感できる場所」。
しっかり整備された遊歩道や展望スポットもあり、
観光地としての明るい魅力を再発見しました。
🕶️ 旅のお役立ちグッズ
《オーバーサングラス》
この日は差しが強く、ドライブ中、海沿いの区間は眩しさを感じました。長時間運転が不安な方には、視界が柔らかくなるオーバーサングラス 🕶️ が便利です。私が実際に使っているモデルの感想はこちらの記事・【高価な調光レンズで失敗した私が救われた | 遠近両用メガネでも快適に使えるMAIVARDAYオーバーサングラスが優秀すぎた話 | 旅のお供にもってこい】をご覧ください。
🚗 旅のまとめ
花紫を出発し、望洋楼へと向かう途中で立ち寄った3つのスポット。
どれも滞在は短いながらも、それぞれに印象的な瞬間がありました。
お蕎麦で小腹を満たし、九谷焼で美を感じ、東尋坊で自然の力に圧倒される――
目的地に着く前のこの“寄り道時間”こそ、旅の一番の贅沢かもしれません。
📷 この記事で使用している写真はこのカメラで撮りました
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